チングを求めて 大学非常勤職員 鄭玉珠 (朝日新聞『ひととき』の欄)
私は朝鮮高校に息子を通わせる在日コリアン3世のオモニ(母親)です。毎月かかる学費は、ほぼフルタイムで働く私の手取り月収の半分以上。所得税をはじめ、各種の納税義務を果たしているにもかかわらず、地方自治体レベルの参政権さえ与えられていない悲しい現実から考えても、朝鮮高校こそ無償化してほしいと心から願います。
通学定期代は月額7千円。片道1時間半もかけて通わせる理由は、同じルーツをもつ在日コリアンのチング(親友)と巡りあえる唯一の場所だからです。
私には日本人のチングもたくさんいます。将来日本に永住するであろう息子にも、国籍を問わずたくさんの友に巡りあってほしい。その時、自分の言葉で自己のルーツを語れる人であってほしい。悲しい過去の歴史や、大人たちの無用な政治的対立に飲みこまれることなく、同じ日本社会の中で、お互いを尊重しあいながら、仲良くしてほしいと思うのです。
今の朝鮮高校は映画「パッチギ」の世界では、ありません。今を生きる私たち在日コリアンは、バンクーバー五輪で金メダルをとった金妍児選手と同じくらい、浅田真央選手の悔し涙と笑顔に感動します。ひとりでも多くの日本の方々に知っていただきたいと思います。
通学定期代は月額7千円。片道1時間半もかけて通わせる理由は、同じルーツをもつ在日コリアンのチング(親友)と巡りあえる唯一の場所だからです。
私には日本人のチングもたくさんいます。将来日本に永住するであろう息子にも、国籍を問わずたくさんの友に巡りあってほしい。その時、自分の言葉で自己のルーツを語れる人であってほしい。悲しい過去の歴史や、大人たちの無用な政治的対立に飲みこまれることなく、同じ日本社会の中で、お互いを尊重しあいながら、仲良くしてほしいと思うのです。
今の朝鮮高校は映画「パッチギ」の世界では、ありません。今を生きる私たち在日コリアンは、バンクーバー五輪で金メダルをとった金妍児選手と同じくらい、浅田真央選手の悔し涙と笑顔に感動します。ひとりでも多くの日本の方々に知っていただきたいと思います。